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SlingSlam2024について

2024/08/23

ベグレリの世界大会「SlingSlam2024」が今年も開催されました。もちろん私も参加しました。

今年も盛り上がったSlingSlamについて色々書いてみます。

SlingSlamとは…

SlingSlamとは、aroundsquareが主催するベグレリの世界大会。参加者は20~30秒の動画を撮影し、ジャッジ陣がこれを審査して入賞者を決定する。公式ルールはこちら。ルール和訳版はこちら

SlingSlamはメインとなるベグレリ部門の他にも、ナックルボーンやchetkiなどいくつかの部門があります。この記事では主にベグレリ部門について書きます。

SlingSlam2024結果

優勝 @keitxro_

美しいフロー。水平から垂直への角度変更エアリアルツーフィンガーロールや、バーチカルでのairwalkなど、とんでもなくハイレベル。半端ねぇ…

2位 @1021z_ani

ここでワタクシが登場。昨年のSlingSlamから順位を一つ上げ、2位でフィニッシュ。

3位@dorezzzz

コメント欄でもkingと称されているどれさんが3位。美しさ、スピード感、技の難易度、どこをとっても完全無欠のking感漂う堂々たるフロー。すげぇ…

結果について

ここで少しばかり結果についてコメントさせてください。

今年のSlingSlamは上位入賞者以外の結果もスプレッドシートで公開されるそうです。プレイヤーにとっては自分の評価を知る機会になり、ありがたい取り組みだと思います。スプレッドシートの公開があった後に書きたいことがあったら、ここに追記していこうと思います。

本記事執筆時点(結果発表から数時間)では、スプレッドシートは公開されていないため、入賞者の結果を見てのコメントとなります。

追記(2024/08/23):
実は「上位入賞者以外の結果もスプレッドシートで公開」というのは誤りだったようです。公開されたスプレッドシートでは、各部門入賞者とそのリンク、各部門参加者名のみが掲載されており、選手の点数などは一切記載されていませんでした。

まず、2021年からずっとトップ2に他者を寄せ付けなかった、どれ・Marcus両氏による1・2位の結界がついに破られました。とはいえ、どれ・Marcus両氏は3位・1位につけており、依然としてトップを走るスーパープレイヤーだということに変わりはありません。ただ、この(ao2crewでもある)お二人の間のポジションに、一介の一般ベグレリプレイヤーが入ることが出来たというのは、一般プレイヤーであってもSlingSlamで活躍できる可能性が示されたという意味で大きな出来事かなと思っています。

また、私は以前より、ダブルハンドスタイルがどのように評価されているかについて興味がありました。「非利き手で技を行うのは難しい→ダブルハンドは高く評価される」のか、「利き手で出来ることを非利き手で行っているだけ→ダブルハンドはそれほど高く評価されない」のか。非利き手をサポートとして使った技はどの程度の難易度の技として判定されるのか、など。。。 今回の結果を見ると、優勝者はダブルハンドを使いこなしていましたが、2位は一切非利き手を使用しないスタイルでした。一方3位はダブルハンドスタイルも含めたフローでした。このように、両手使用する人、使用しない人が上から交互に評価されていることからして、ダブルハンドスタイルと評価に相関はなく、ダブルハンドが特別高い評価を受けているわけではないと推測できました。


今年の構成

自分語りタイム!!!

改めて、今年の私の演技動画を見てみましょう。

今年の構成で意識したのは、派手で凄そうに見える技をやる、ということです。

基本、「やりたい技を詰め込む」という方針は変わらないのですが、その中で派手な技を入れてみました。ベグレリで派手な技というと必然的にエアリアル中心の構成になります。エアリアルを多くすると一つの技に時間がかかってしまい全体の技数が少なくなってしまいます。すなわち、スピード感がなくなってしまいます。これは大会的には不利に働く部分もあるかもしれませんが、派手な構成を作ってみたかったので今年はこんな感じにしてみました。

今回一番気に入っているのは、前半の、バタフライ→水平回転エアリアル系統の技です。バタフライトスから指先で2回持ち上げて、手の甲バウンス(回転方向入れ替え)を3回、その後逆回転を指先で2回持ち上げてチェダーという流れになっています。撮影の数ヶ月前から「こんな技ができるようになったらSlingSlamで使いたいな」と考えて練習を重ね、何とか撮影までに間に合ったので採用しました。難易度は高い(と思う)ですが、構造が単純なのと技に時間がかかるため、どのように評価されるかは分からないと思いつつも、みんなに見てもらいたくて、あわよくば驚いてもらいたくて、SlingSlamに持ってきました。

動画内に技の多様性を持たせるために、指先系の技も入れました。ただ、ローグリップをあまり上手く使えておらず、人差し指・中指の動きが多くなってしまっている点は反省点ですね。

最後のフィニッシュでリスキーな「中央タップ左右ビーズ入れ替えチェダー」を入れたのも個人的にはポイントです。


音楽は、テイラー・スイフトの「Shake It Off」を使用しました。ベグレリの動画は「カッコいい」テイストの動画が多いように感じているので、あえてそこを外して楽しい感じの音楽をセレクトしてみました。また、リズム感がよくノリノリな曲なので、上手くベグレリの動きと組み合わさることにより(気になっていた)フローのスピード感のなさを補えないかなという目論見もありました。

そして実はこの曲、私の大好きなジャグリングの演技でも使用されていた曲です。


こういうノリノリで明るく盛り上げられる構成をベグレリでも作りたいと考えていたので、ピッタリな曲に出会えたと思っています。

(ちょうどこの演者の衣装もピンクですね。今回の私の紐もピンクだったので、期せずしてテーマカラーが一致してしまっていました)


個人的注目クリップ紹介

ここからは、(紹介するときの都合上、勝手に)いくつかの部門に分けて、気になった動画を紹介していきます。いくぜ!

美しい映像部門

グローの紐を使った動画。見た目がとても美しい!そして力の抜けたスムーズなスリングもカッコいいです。


(上手く埋め込みコードが取得できなかったのでリンクで)こちら

手の位置が全然動かない美しいスリング。そしてきれいな映像。


すごくいい景色!湖かな…?最高のロケーションですね~


技術部門

紐の長さ、ビーズの重さを上手く動きに乗せたのびのびした動きを演出していてすごい。


バタフライラダーをフローに組み込むの凄いなぁ…いい流れのフローですね。


今は珍しいショートゲーム!上手く扱っていて美しい…


ジャグリングっぽさもあり、タットダンスっぽさもあり、、、色々な要素がある見ていて楽しいスリング。

共演部門

なんか楽しそうな動画。セルフBGMなのがいい!愛犬と海岸を歩きながらスリング、最高じゃないですか。気持ちよさそう。


この動画だけベグレリ部門じゃないけどあまりに好きなので紹介。ワンちゃんとの絡みがとても好き。ネコ派の私も思わず犬派に転向を検討するくらい好き。


子どもを寝かしつけながらのスリング!動画のコメントによると、寝かしつけは成功したらしいので、もうあなたが優勝です!


こちらの動画、何との共演かといいますと、、、背景に私のss2024参加動画が映っている!こちらの参加者の方の動画にお邪魔していました~ 見つけたときにはとてもびっくりした(勝手に)共演動画でした。

おわりに

今年も参加者のレベルが高く、年々レベルが上っていることが感じられて楽しいSlingSlamとなりました。いろいろな人の動画を見られる貴重な機会なので、競技として以外にも、ベグレリの一大イベントとして毎年楽しみにしています。そして、ベグレリ以外の部門もハイレベルな動画が多数公開されているので、それらを見るのも楽しいです。こんなに楽しいイベントを主催してくださっているaroundsquareのMattさん、大会を支えてくださっているジャッジ陣の皆さんには感謝しかないです。

また、個人的には(年々レベルが上っているにも関わらず)昨年から一つ順位を上げられたことが(自分でも)驚きました。ただ、順位というのはなんというか、SlingSlamのような審査員から評価を受ける形式の大会においては本当にフワフワしたもので、例えばジャッジ陣のメンバーが一人変わっていたら結果も違ったかもしれないし、自分はあまりそれ自体を目標とはしていません。順位という数字より、大会を通じて自分の(気合を入れて撮影した)動画を沢山の人に見てもらえたこと、コメントやDMでお褒めの言葉や驚きの感情を伝えてもらえたことが何よりも嬉しかったです。

今年は学生として迎える最後のSlingSlamということで、数か月前からやりたい技を考え練習するなど、これまでと比べかなり力を入れました。結果として自分もある程度満足のいく動画が撮影できました。しかし、他の方の出場動画と見比べて、まだまだ自分に足りない点や技の開拓の余地があることにも気づくことが出来ました。これからあまりベグレリに時間を割けなくなってしまうこともあるかもしれませんが、楽しみ続けながら精進していきたいと思います。

最後に、繰り返しになりますが、大会を主催してくださっているaroundsquare、ジャッジ陣の皆さん、大会に参加したすべての参加者の皆さん、動画を見てくださった皆さんに大感謝!


それでは今回はこのへんで。