けん玉で子どもたち(大人たちも)と遊ぶ人、けん玉を教えることのある人向けに、
大皿より簡単な技を紹介します。
主に大皿・大皿ジャンプ(けん玉検定では「大皿ホップ」という)のメイクが難しそうな子ども(大人も)と一緒にけん玉で遊び、
「できた!」「楽しい!」を感じてもらえるような技を選びました。
この記事を書こうと思った経緯や、前置きをここに書こうと思ったのですが…
そうすると前置きが恐ろしく長くなることが予想され、本題にたどり着かないことが考えられたので、
とりあえず本題から入って、その後、色々と書きたいと思います。
それでは、行ってみよう!
この記事は、ある程度けん玉の技の名称の知識があることを前提として作成しています。けん玉の技の名称を知りたい、という場合は、一冊詳しいけん玉の本を読んでみることをおすすめします。(インターネットよりも本のほうが便利に速く技を知ることができる)
自分が読んだことがあり、良かったものだと、「けん玉の技123+」(幻冬舎,2016/4/21)があります。他の地域がどうか分かりませんが、私の住んでいるところでは図書館に入っていました。
この本に収録されている技の一覧はこちら
地面技(けん置き積み木系)
地面おみこし
けんを地面において、玉の穴を下に向け、皿胴の付け根(中皿側)へ乗せる。
ポイントは、穴を下に向けること。難しいときは、玉の糸の付け根(糸の出ている小さな穴)の反対側に必ず穴があるのだと伝えると、理解しやすいかも。
紐を持って、玉を吊るして乗せれば、確実に穴が下に向くので、難しければそのテクニックを使うのもアリ。
地面大皿極意
けんを地面に置いて、大皿の縁に玉を乗せる。
このときも、穴を下に向けることが重要。穴が皿の縁に噛み合っている感覚を感じながら乗せるイメージで。難しければ下から覗き込みながら穴と皿の縁を合わせるとよい。
静止系なので、そっと手を離す、という動作が必要。
(なお、福祉用けん玉「大晴」では、皿の縁の厚み的に難しいので注意)
地面中皿極意
上記の大皿極意と同様。その他、小皿極意、滑り止め極意も出来る。レパートリーがあると「ここも乗るのかな?」と遊んでくれたりする。
地面技(玉置き積み木系)
けん玉積み木 灯台
けん玉積み木 月面着陸
玉を、穴を下にして地面に置き、その上にけんを大皿を下にして乗せる。(月面着陸の形)
経験上、多くの場合、角度が足りない状態で乗せようとしてしまうと思うので、
「思っているよりだいぶ角度をつける(剣先を下げる)必要があるよ」
と伝えると効果的。
【発展】コロンブスの卵と逆コロンブスの卵
どちらも絶妙なバランスを狙う必要があり、難しい。
また、けん玉によっても(剣先の潰れ具合、紐の素材・太さ等々)やりやすさが変わる。
(ちなみに、私はこの写真を撮るのに合計10分ほど格闘しました…)
地面技(その他)
たこ焼き
けんを持ち、玉を地面に置く。けんを引いて玉を転がし、転がった玉を皿で止める。その後、けんを玉に差し込み、すくい上げる。
どじょうすくい
たこ焼きの逆ver.。玉を持ち、剣を地面に置く。玉を引いてけんを動かし、玉の穴をけんに差し込み、すくい上げる。
【発展】たこ焼きファストハンド
子どもたちには「たこ焼きファストハンド」という、何か強そうな名前と、適度な難しさがハマったりする事がある。
立ってやる技
手乗せうぐいす
手で、うぐいすに乗せる。
出来たら、そのまま歩いてみたり、スクワットしてみても楽しい。
手のせ灯台
手で、灯台に乗せる。
歩いたり、スクワットしたりするのが、うぐいすよりも難しくなる。そのため、もしやるなら手載せうぐいすの後にやった方が、楽しさが増すと思われる。
吊るし両手キャッチ
けんを刺した状態で紐を持ち、まっすぐ投げ上げ両手でキャッチする。
多くの場合、上に投げ上げようとしてしまい、けんと玉が離れてしまう。そのため、上に投げ上げるというより、フッと空中に”置く”イメージで。
吊るし片手キャッチ
前述「吊るし両手キャッチ」のキャッチを片手で(紐を持っている方の手で)行う。
両手キャッチより難しいので、両手キャッチ→片手キャッチ の順で難しくしていくと、段階的に出来ることが増え、楽しい。
ユニコーン
おでこに中皿を当て、玉を後頭部に垂らし、けんのバランスを保つ。
ユニコーンの状態を保ったまま、片足立ちや、地面タッチ、一回転(ピルエット)、ケンケンパ等にチャレンジすると楽しい。
本当は前置きにしたかったもの
前提
個人的なことですが、最近けん玉のワークショップなどをやらせてもらうことが増えています。
児童館などある程度けん玉を触っている子どもたち(大人たちも)にちょっとした技のコツを伝える、というパターン(※1)もあれば、
けん玉はじめて触るよ!っていう子どもたち(大人たちも)に、イチから、というパターンもあります。
(※1:少しけん玉を触っている人は、ちょっとしたコツを知るだけで急にできるようになることが多いのです)
なにかイベントなどでワークショップをやらせてもらうときは、圧倒的に後者のパターンが多いです。
段々と、場数を踏んできて分かったこと。
大皿って、難しい。
もちろん、大皿にもコツがあります。
楽にメイクできてその後の技の発展もしやすい持ち方(一般に言う「正しい持ち方」)を伝えたり、全身(特に膝)でクッションして優しくキャッチしてあげる、ということを伝えたり出来ます。
ただ、それでも難しい技であることは変わりません。
しかも、周りの人(子どもを連れてきた親とか)は、「皿に乗せるのがけん玉だ!」と思っている人が多く、
皿に乗せられない→けん玉できない→無理だ
という思考に陥りがち(そしてその思考をプレイヤーに押し付けがち)だと思います。
同じく2,3回チャレンジして失敗した子どもを見て「やっぱり〇〇ちゃんには難しかったね」と言う保護者の方がすごく多いんです。これが悪いとは言いませんが、一人のけん玉好きとして、「けん玉無理」とは思ってほしくないと考えてしまいます。)
でも、実際は基本の技とされる「大皿」より簡単にメイクできる技もあります。
その存在がなかなか一般には伝わっていないみたいです。
大皿が出来なくても、けん玉を触ってもらったからには、(一人のけん玉好きとして)その人には「できた!」とか「楽しい!」とか感じてほしいなと思っています。
ということで、この記事では、初めてけん玉を触る人にけん玉を教える(一緒に遊ぶ)際、その人が大皿(及び大皿ジャンプ)を成功させることが難しそうと判断した時に、一緒にけん玉で遊べて、「できた!」を感じられる技を紹介しています。
(経験上、未就学児はいきなり大皿にチャレンジするのは難しいように思います。小学生でも低学年は大皿・大皿ジャンプが難しい子が多いと感じます。)
紹介します、と言いながら、実際には自分の備忘録的な意味も大きいです。
また、もし「こんな遊び方とかあるよ~」というのがありましたら、コメントやDMなどで、ぜひ教えていただきたいです🙏
「けん玉検定」メダルチャレンジとの関係
大皿より簡単にメイクできる技をたくさん有する、とても良く出来た検定があります。
それが、Glokenの「けん玉検定 けん玉メダルチャレンジ」です。
→ けん玉検定 メダルチャレンジ トリック (けん玉検定公式サイト)
これは、比較的やさしい技にチャレンジしながら、大皿をメイクするのに必要な体の動かし方を体得出来るようになっていて、非常によくできています。
私自身もGlokenの「けん玉先生」(けん玉検定の指導員・審査員)ですので、けん玉遊びにしっかり時間がとれる場合や、どうしても大皿に乗せられるようになりたい!という場合、合格したという”しるし”が欲しい!という場合には、よくメダルチャレンジを使用しています。
(メダルチャレンジに合格すると、カードとシールが貰えます)
ただ、ワークショップなどでは、子どもたちがけん玉をやっていても、保護者の方などが「〇〇くんorちゃん、もうそろそろ行こうか」と、いいところでやめてしまう(やめさせられてしまう?)ことも多く、
「級合格しました!やったぁ!」という喜びを感じる前にやめてしまうことが多いのです。
なので、ただただけん玉を楽しいと思ってもらえる、「出来た!」を感じられる技のレパートリーが必要だったのです。
これまで蓄積してきたそれを、こうして書き記しておくことで、自分の覚書になりますし、もし誰か他のけん玉プレイヤーさんが見てくださって、「こんな技もあるよ~」と教えてくださったら、嬉しいことこの上ないなと思い、記事にしてみました。
終わりに
繰り返しになりますが、もしこんな遊び方あるよ、というのがありましたら、ぜひコメントなどで教えてください。
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