けん玉には日本けん玉協会が定める「段」ってものが存在します。
段の技はこんなもの
![]() |
「けん玉~上達の近道~」(http://kendama54321j.web.fc2.com/41_table/index.html)より引用 |
世界一周~二回転灯台までの技は10回中規定の数だけ成功させなければなりません。
他にも色々ルールがあるのですが、細かいルールを知りたい人は日本けん玉協会の定めたルールを見てください。(説明放棄)

段の技 - 日本けん玉協会
段位認定表 No. 1 2 3 4 5 6 7 8
試験のルールの原則を定めたPDFファイルは、18ページもあります(!)。
けん玉”道”として、このようにきちんとルールを定め、明文化しているところは凄いと思います。
おっと、違う違う。
今日は級とか段の話がしたいわけじゃないんです。
もう一度段の技表をみてみてください。
「タイム競技B」っていうのがありますよね。
タイム競技とは、予め決められた複数の技を、決められた時間内にすべて成功させる、という種目です。
いや、Bって何? ねぇ、Bって!
なんで突然のB!?
ということで、今回は、タイム競技 ”B” って何なのか、調べてみたいと思います。
もくじ
タイム競技とは
タイム競技ってなんぞや?って話ですが、
詳細を知りたい方は協会の資料(前掲)を見ていただくこととして、ここでは簡単に概要だけお伝えします。
協会の資料を見て要約しようと思ったのですが、私の容量の少ない脳みそではうまくまとまらなかったので、「北小岩けん玉クラブ」様のタイム競技に関する記事を引用させていただきます。
・1番の技から順番に10番目の技まですべて成功させていく必要がある
出来ない技を抜かしたり、成功していないのに次の技へ行ったりしては駄目。
・技と技の間は構えを取る必要がある
日本一周と世界一周の間などの技と技の間のことです。
玉、またはけんを手で持って、技を始める形をとることが必要です。
具体的に記載すると、例えば、日本一周が終わった後、けんに玉が刺さっている状態から世界一周の小皿に乗せるのは駄目、ということになります。
・何度失敗してもよい
例えば、一回転飛行機で失敗しても、何度でも一回転飛行機にチャレンジできる。前の技や、一番目の技に戻る必要はない。
・途中で次の技を聞くことはできない
始まったら審判や観客に技を聞くことはできないので、技と技の順番を覚える必要がある。
・静止をする必要はない
うぐいす、逆落としは通常の技では3秒程度静止する必要がありますが、タイム競技に関しては、静止を取る必要はありません。(北小岩けん玉クラブHP「タイム競技Bの攻略」より引用)
タイム競技B
タイム競技Bの技は以下の通り。
- 前ふりろうそく
- 県一周
- 日本一周2回連続
- 世界一周2回連続
- ヨーロッパ一周
- 地球回し
- うぐいす~けん
- はねけん
- 一回転飛行機
- さか落とし
B以外のタイム競技
インターネットで調べてみると、複数のサイト・ブログで「タイム競技A」「タイム競技C」が存在すると書かれていました。
なんと、日本けん玉協会の現行の段位ではなく、かつて使われていた旧段位に存在するとのこと。
ということで、旧段位の技表を見てみましょう。
![]() |
「けん玉~上達の近道~」(http://kendama54321j.web.fc2.com/44_oldtable/index.html)より引用 |
なんと!
旧段位では、タイム競技にA、B、C、3つの種類があるではないか!!!
タイム競技Bは、ABCのBだったのですね!
段位の技を新しくするときに、AとCが消滅して、Bだけが残ったと…
なるほどなるほど。
タイム競技Bの名称の由来は分かりましたね。
せっかくなのでAとCの技をまとめてみます。
タイム競技A
- 大皿
- 小皿
- 中皿
- ろうそく
- とめけん
- ふりけん
- けん先すべり
- 日本一周
- 世界一周
- 飛行機
タイム競技C
- 村一周(大皿、けん)
- 町一周(皿胴、けん)
- 市内一周(小皿、けん)
- 県一周(中皿、けん)
- 地方一周(大皿、けん、中皿、けん)
- 日本一周(小皿、大皿、けん)
- アジア一周(小皿、けん、大皿、けん)
- ヨーロッパ一周(小皿、けん、大皿、けん、中皿、けん)
- 世界一周(小皿、大皿、中皿、けん)
- 宇宙一周(皿胴、けん、小皿、けん、大皿、けん、中皿、けん)
(余談ですが、タイム競技Cを見て、この時代(昭和50年代)から既に「”世界”一周より”ヨーロッパ”一周”の方が難しい」という「一周系問題」は存在していたのだと分かり、この問題は非常に根深いものだと思いました)
(何言ってるの?って人は、こちらの記事を一回読んでみてくださいませ)
タイム競技M
突然の”M”。
以前、文部科学大臣杯という大会で使われていたため、頭文字から”M”と命名されたのではないかと推測。
技は、以下の通り。
- 前ふりろうそく
- とめけん
- はねけん
- 地球まわし
- さか落とし
タイム競技Q
日本けん玉協会が定める級の技のうちいくつかを選んで行うものとのこと。
一応、インターネット上に「タイム競技Q」の存在を示すページが複数存在していたので、ここにも掲載した。
もしかして、「”級”の技を選ぶ」からQなのかな?
タイム競技N
存在を裏付けるものが(私が探す限り)1つしかなかったため、本当に一般に受け入れられる形で存在していたのかは怪しいが、一応ここにも掲載。
- ろうそく返し
- すくいけん
- うら地球まわし
- 二回転飛行機
- 宇宙遊泳

LUPIN/タイム競技N - Kendama Revolutions β
技名 LUPIN/タイム競技N 演技者 LUPIN/タイム競技N 説明 タイム競技N 内容> 1.ろうそく返し 2.すくいけん 3.うら地球まわし 4.二回転飛行機 5.宇宙遊泳 級位や段位の認定試験...
うん、タイム競技の種類がこんなにいっぱいあるとは思わなかったよ…
でも、実際やっているのを見たことがあるのは「タイム競技B」だけだな…
じゃあ、他のもやってみよう!
挑戦!
ってことで、ここで紹介したタイム競技に挑戦してみます。
今回挑戦するのは、タイム競技A、B、Cの3つ。
旧段位の最高段位8段になるためには、タイム競技Aを30秒以内(4段時点)、タイム競技Bを35秒以内、タイム競技Cを30秒以内に成功させなければならなかったみたいです。
![]() |
(再掲) 「けん玉~上達の近道~」(http://kendama54321j.web.fc2.com/44_oldtable/index.html)より引用 (3つの丸は引用者) |
タイム競技A、B、Cの規定をクリアできるよう挑戦してみます。
でも、はじめにこれだけは言っておきたい。
私は協会の技をやっていた時代、けん玉道場に通っていたわけでも、誰かにみっちり教えてもらっていた訳でもありません(練習会に通って教えてもらっていたりはした)。なので、現在の協会系トッププレイヤーたちのようなスピードや正確性は持ち合わせていません。タイム競技に関しては完全に我流でやっています。しかも、最近は全然協会系のプレイに触れていなかったので、久しぶりです。一応これから私がタイム競技に挑戦する動画を貼りますが、これは見習うべき”お手本”ではないということに十分ご注意くださいませ。
はい。長ったらしく「自分は下手だ」と書いて、準備は万端!
長らく使っていなかった認定けん玉「大空」を引っ張り出してきて、いざ、スタート!
(最近、モダンなシェイプのけん玉ばかり使っていたので、「皿ちっちゃ!」「穴ちっちゃ!」って思ったのは内緒です)
タイム競技A(目標30秒以内)
割と余裕を持ってクリア。
「あれ?意外とタイム競技イケるんじゃね?」なんて思っていた。この時までは…
タイム競技B(目標35秒以内)
うん。35秒以内はなかなか厳しかった!
現行の段位では、タイム競技Bは45秒以上の記録を求められません。(5段で45秒以内が必要となるが、それ以降タイム競技Bを必要とすることはない)
そのため、私も45秒を切ることは出来ても、それ以上は練習してきませんでした。
旧段位の8段では、なんと35秒以内が求められます。
45秒から更に10秒短縮しなければいけない!
でも、なんとか出来ました♪
良かった。
タイム競技C(目標30秒以内)
まず、技が覚えられない。
そして、かなり急がないと30秒を切れない…
一周系ばかりなのでミスしたら痛手が大きい… とかって考えているとミスしちゃったり…
難しかったです。
が、なんとかクリアできました。
いや、ほんと(肉体的にも精神的にも頭脳的にも)キツイよ、これ。
終わりに
今回は”B"以外のタイム競技があることを明らかにした上で、旧段位表を参考にタイム競技A、B、Cにチャレンジしてみました。
いやー、疲れた。ブログ書くために汗を流すなんて思わなかったよ…
YouTubeなどで調べてみるともっと速いタイム競技の動画が見られますので、気になる方は是非見てみてください。
また、どうやらここで紹介した以外にも大会などで使われるタイム競技はいくつかあるみたいです。気になる方は調べてみてください。もし調べたら、上手いこと纏めて私に送ってください。そのままブログにします。(←楽して1記事完成させようという欲望のカタマリ)
おしまい
コメントを投稿
別ページに移動します